三十一世 小笠原清忠 〒251-0037 神奈川県藤沢市鵠沼海岸2-17-4 ■ 電話(0466)34-4089 ■ 小笠原流弓馬術 ホームページ |
当流は、鎌倉時代に源家の糾方を受けた小笠原長清によって創始された。長清は、頼朝公が鎌倉に幕府を開くと、父の加賀美二郎遠光に従い、糾方的伝師範として頼朝公の糾方師範となった。時に文治三年(一一八七)、長清二十六歳のときである。長清は父と共に流鏑馬、奉射、また鶴岡八幡参拝の次第など、故実を基に新しい武家儀式を制定した。
二十代貞政は、徳川八代将軍吉宗公のとき糾方師範と同時に騎射目代を命じられ、新しい流鏑馬を家伝の書を参照し制定した。二十八代清務は、十五代将軍徳川慶喜公の師範として騎戦調練法を作り、旗本の調練にあたった。明治十三年には吹上禁苑で流鏑馬など、天覧を賜った。明治八年将軍家の許しにより神田に弓馬術礼法小笠原流教場を開く。
三十世清信は伊勢神宮、鶴岡八幡宮など各社の神事に奉仕し、儀礼文化学会設立にも努めた。現在三十一世小笠原清忠が継承している。
始祖(清和源氏)小笠原長清-二代清経-七代常興-十七代経直-二十代貞政-二十八代常正(清務)-二十九代清明-三十代清信-三十一代(当代)清忠-嫡男清基
小笠原家は礼法の家として広く知られているが、本来は弓馬の武術であり、礼法は家伝の弓馬術の基本動作をまとめて武家社会の作法としたものである。
将軍家のみの御留流として、当家のみが継承していたため巷間に流布することがなかった。当流では、礼法、弓術、弓馬術の三つを修めることが必要であり、その修業の過程を大事としている。
当流は、小笠原家が伝える術技を習得しようとする方々にのみ稽古を行っている。騎射稽古は、鎌倉・鶴岡八幡宮研修道場、杉並・大宮八幡宮、京都・下鴨神社、奈良・春日大社、栃木県日光乗馬クラブでも行っている。歩射の稽古は、各地区同門会が主体となって行っている。
全国各地の神社での歩射・騎射、礼法の神事や神賑行事に奉仕するとともに、毎年一度、五月三日には京都・梨の木神社で、全国の門人が一堂に会して、同門会を開催している。
平成二十年二月に弓馬術礼法小笠原教場の活動目的を支援する団体として、特定非営利活動法人(NPO法人)小笠原流・小笠原教場を設立して、八百有余年の伝統文化である弓術・弓馬術・礼法の保存、育成を図っていくこととした。
●稽古場及び支部 ▽宗家 神奈川県藤沢市鵠沼海岸2-17-4 電話(0466)34-4089 ▽(騎射稽古)鶴岡八幡宮研修道場・杉並大宮八幡宮 土曜日または日曜日 ▽その他 下鴨神社・春日大社・日光乗馬クラブ各月一回 |
●文化財指定 当流奉仕の京都賀茂御祖神社( 称、下鴨神社)の「糺の森流鏑馬神事」は、京都府の無形文化財に指定されている。 |
京都・賀茂御祖神社における流鏑馬神事 |