直心影流薙刀術

 第十九代宗家

荻原 晴子

〒671-2213

兵庫県姫路市川西台1-63

■ 電話(079)266-1651

■ 直心影流薙刀術 ホームページ

   http://www.jikishin-naginata.jp/

  園部 正美

由来

 直心影流薙刀術の始祖は松本備前守紀政元で、今からおよそ五百年前、関東の鹿島の太刀と関西の鞍馬流の長所を取って、室町時代の末期、鹿島神伝神影流という新剣法を創始したのに始まり、その流名は歴代業孫により伝えられてきた。七代山田平左衛門藤原光徳は流派の歴史を熟考して、その名を直心影流と改めて流派を継承した。光徳以降、同流派は直心影流として現在まで継承されており、山田平左衛門藤原光徳をして直心影流の流祖としている。
 代を重ねて佐竹鑑柳斎、茂雄夫妻によって継承された直心影流は、園部秀雄(女)が明治二十八年、第十五代を継承した。秀雄は多くの女学校で薙刀を教授。道場修徳館に薙刀教員養成所を創設してからは、本格的に女子薙刀教師の養成に尽力し、女子武道としての薙刀術の興隆に貢献した。戦後昭和三十年、山内禎子元侯爵夫人を会長に「全日本なぎなた連盟」が発足、当流は現代武道としてのなぎなたとも深い関係を持つ流派である。
 秀雄の伝えた直心影流薙刀術は、後継者の園部繁八、朝野夫妻が第十六代を継承、繁八は現在の直心影流薙刀術秀徳会を創立した。その後、戸谷明子が第十七代を、園部正美が第十八代を、荻原晴子が第十九代を継承して現在に至っている。

系譜

元祖・鹿島神伝松本備前守紀政元-上泉伊勢守藤原秀綱-奥山孫次郎平公重-小笠原金左衛門源長治-神谷文左衛門尉直光-高橋弾正左衛門源重治-(流祖)山田平左衛門藤原光徳-長沼四郎左衛門藤原国卿-長沼正兵衛藤原綱卿-藤川弥司郎右衛門尉藤原近義-赤石郡司兵衛尉藤原孚祐-団野源之進藤原義高-男谷下総守精一郎信友-佐竹鑑柳斎源義文・同茂雄女-園部秀雄女-園部繁八・同朝野-戸谷明子-園部正美-荻原晴子

流儀の特徴

古来薙刀術は戦場の武器として重用され、多くの戦記物語にもその名を残している。薙刀には刀身二尺三寸以上の大薙刀と、小ぶりな刃をつけた小薙刀があり、現在の直心影流薙刀術に伝わるのは小薙刀の技法であり、小ぶりの刃を薙ぎ上げ、薙ぎ払い、精緻で敏速な技法を身上としている。
 特に直心影流薙刀術の演武を目にして印象に残るのは、攻守兼ね備えた小脇の構え、水車・風車といった車返しの技は、自然現象の中に流れる力の動きを技の中に取り入れ、最小の力で相手を制するという華麗にして勇壮な操法であり、またそれが当流派の特徴である。

伝承されている伝書

 一 霊剣ノ巻
 一 龍ノ巻
 一 順免許虎ノ巻
 一 奥伝精神ノ巻

活動状況

各都道府県の状況により週二回あるいは三回、夜間を含めて、二、三時間程度の稽古を行っている。また、全日本なぎなた連盟の会員としても役員および選手として活躍している。
 年一回、温習会、錬成会、指導者講習会などを開催。相互の親睦を深めるとともに技の錬磨に励んでいる。その他、年一回、先師の忌日会の執行を九月下旬に行い、恩師の徳を偲んでいる。

●稽古場及び支部
 ▽秀徳会事務局 〒182-0025 東京都調布市多摩川5-4-1-717関久代 方
  電話(042)487-4501
 ▽支部 日本全国に二十一支部、海外にハワイ、フィンランド、ベルギーに支部がある。
五行の形・上段五行の形・上段 直猶心流鎖鎌・振込直猶心流鎖鎌・振込