森重流砲術

 代表

青木 孝

〒226-0011

神奈川県横浜市緑区中山町742

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■ 日本前装銃射撃連盟ホームページ

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  小野尾正治

由来

 流祖・森重靭負都由は宝暦九年(ー七五八)、周防国末武(現、山口県下松市)の生。はじめ三嶋流舟戦法、天山流砲術を学び、十八歳より諸国を遊歴して、火術、砲術を学び、安盛流、中島流、遠国流、禁伝流その他の奥義を究めた。
 さらに橋爪廻新斎流合武伝法を学び、甲州、越後の兵学数流の要旨を得て船戦要法二十八巻及び火法数巻を著して合武三嶋流として一流を興した。
 折しも、幕府はロシアの南下に苦慮していたことから、都由は「蝦夷地火術取調御用被仰付」として幕臣に登用され、その門に学ぶ者は二千八百余人と云われた。
 都由没後、時の若年寄京極周防守はその名声に鑑み、流名を森重流とするよう二代都光に命じ、それより合武三嶋流の砲技部門を森重流と称するようになった。
 古流砲術は明治以降火砲の近代化により廃れ、一部が祭礼の行事などでわずかに残るのみとなり消滅同然であったが、明治大学射撃部に在籍していた安斎實師(元、日本ライフル射撃協会会長)は砲術伝書の研究により森重流伝書四十五巻を読み解き独習した。師はそれより、大学射撃部有志と共に競技大会の折などに演武するようになり、「伝承開墓」と称されるに至った。(昭和六十年、安斎師は流祖の子孫よりその称の追認を得た)
 大戦後、その射法は(社)日本ライフル射撃協会において継承することとなり、それを研究する協会会員の小野尾正治は昭和五十一年、フランスで行われた古式銃射撃の世界選手権大会において日本製火縄銃を携えて出場し、好成績を上げたことから、昭和五十四年、協会傘下に競技団体として「日本前装銃射撃連盟」が結成され、競技活動と併せて当流の保存伝承を続けている。

系譜

流祖・森重靱負都由-森重再記都光-森重武平-森重重之助-森重斉四郎-伝承開基・安斎實-小野尾正治-青木孝

流儀の特徴

当流は「居放」の業が示すごとく、進退、体配、操銃発砲手続きなどを森厳な手前によって示すほか、「戦場銃陣」として、横隊で号令(下知)により発砲する西洋式教錬に似た実戦用の技法もあり、用兵術的特徴も併せ持っている。

伝承されている伝書

森重流来由巻、森重流砲術頬附手法稽古巻、森重流銃陣辨法巻

活動状況

国体ライフル射撃会場での祝砲演武、「長篠合戦のぼりまつり」での形演武。

●稽古場及び支部
 ▽神奈川県立伊勢原射撃場(実射限定)
 ▽千葉県総合スポーツセンター射撃場(木曜日・金曜日)
  (実射限定)
居放の形による礼射居放の形による礼射 二百五十刄玉筒での膝台据銃二百五十刄玉筒での膝台据銃