琉球王家秘伝本部御殿手

 第十五代宗家

本部 朝行

〒597-0015

大阪府貝塚市堀2-22-6

■ 電話(072) 433-3821

■ 琉球王家秘伝本部御殿手 ホームページ

   http://www.motobu-ryu.org/

  本部 朝正

由来

 当流は、琉球王国第二尚氏王統第十代・尚質王の第六王子、尚弘信・本部王子朝平を始祖とし、琉球王族・本部御殿に伝えられてきた武術である。「御殿」とは王族の家柄を意味し、「手」とは武術を指す。王朝時代、本部御殿の歴代当主は、王位継承権を有する王子や按司の身位にあり、かつ武術に秀で、代々本部御殿手を継承してきた。
 廃藩置県後は、第十一代当主・本部朝勇が継承者となった。弟には空手家として著名な本部朝基(本部流開祖)がいる。戦前、朝勇は息子たちへの継承を望んだが、王国滅亡後の家運の衰退とともに息子たちは本土へ移住し、継承は困難となった。このため、弟子の上原清吉を通じて、和歌山に住む次男・朝茂に伝えたが、先の大戦で朝茂が戦死した。戦後、ふたたび甥の本部朝正(朝基嫡男)に上原清吉から伝授され、その後、朝正の長男・本部朝行がこれを継承し、現在に至る。

系譜

《本部御殿手》
 第十代尚質王-流祖尚弘信・本部王子朝平-二代本部按司朝完-三代本部按司朝智-四代本部王子朝隆-五代本部按司朝恒-六代本部按司朝救-七代本部王子朝英-八代伊野波按司朝徳-九代本部按司朝章-十代本部按司朝真-十一代本部朝勇-十二代上原清吉-十三代本部朝茂-十四代本部朝正-十五代本部朝行

流儀の特徴

 本部御殿手では、突き蹴りを主体とした体術の稽古から始まり、次第に相手を傷つけることなく無抵抗にしてしまう「取手(トゥイティー)」と呼ばれる投げ技・関節技の修業へと進む。取手の稽古と並行して、各種武器術も修業する。武器術では、琉球王族が所持していた刀剣類のほか、箒、櫂、鳥刺し棒など日常道具も武器として使用する。このように剛と柔の技を積み重ね、やがて奥義である武の舞「舞手」へと至る。

伝承されている伝書

 一 本部朝勇遺歌
 一 教訓歌

活動状況

 大道館(総本部)では、毎週木曜日および土曜日の午後七時より、定例稽古を行っている。国内での活動に加え、定期的に海外に赴き、本部御殿手の武術セミナーを開催し、国際的な交流と技術の普及に努めている。また、各支部においても、空手道選手権大会への出場や、地元で開催される古武道大会への参加など、地域に根ざした活動を積極的に行っている。

●稽古場及び支部
 ▽総本部 大道館
  大阪府貝塚市堀2-22-6
 ▽支部
  国内9支部、海外7支部
●文化財指定
 本部御殿墓(令和3年、宜野湾市指定文化財<史跡>)
合戦ヌーチク型合戦ヌーチク型 貫手による組手貫手による組手 本部御殿墓本部御殿墓