初實剣理方一流剣術

 第十七代宗家

植月 求

〒709-4334

岡山県勝田郡勝央町平229

■ 電話(0868) 38-3429

  植月 求

由来

 初實剣理方一流は、作州津山藩に伝えられた剣術の流儀である。流祖は、今枝佐仲藤原良台といい竹栄軒一翁と号した。正保三年、伯耆国倉吉に生まれ、父・今枝佐仲良堅から家伝の今枝流剣術を学び、江戸に出て、伯父、今枝四郎左衛門良政について修行し大成した。
 はじめ、摂津高槻永井日向守に仕えたが、武芸修行はかばかしくなしと役目を辞した。浪人となって諸国を武者修行し諸流を研究の後、家伝の今枝流を整理し「初實剣理方一流」を創始したものである。
 当流の津山藩への伝来は、流祖の高弟である秋元甚兵衛仲次及び四代今枝佐仲良尚・五代良全・六代良益から道統を引き継いだ本郷三尺貞富らによって伝えられ、今日に至る。幕末の頃、津山藩においては、五流の剣術流儀が稽古されていたが、藩命によって「初實剣理方一流」のみを津山藩の剣術の御流儀とし、他の四流を廃した。津山松平藩の剣術として現在まで伝えられたのは「初實剣理方一流」のみである。

系譜

流祖・今枝佐仲良台-二代今枝佐仲良邑-三代今枝佐仲良真-四代今枝佐仲良尚-五代今枝佐仲良全-六代今枝佐仲良益-七代本郷三尺貞富-八代松尾圓助常倫-九代本郷所左衛門貞典-十代松尾圓八巌-十一代松尾慎六盛-十二代井汲唯一貫-十三代今泉南八栄清-十四代吉田武士郎貞好-十五代大山瀧水正武-十六代大山十三郎正光-十七代植月求正成

流儀の特徴

 当流は「抜方」と称するいわゆる居合を基本とした流儀である。修練には鞘木刀を使用して刎截という独特の太刀筋を学び、「気息」 を丹田に納め、瞬発の技を鍛錬するものである。技が完成されたとき、この鞘木刀をもって立ち木をも切断する威力を持つことができるとされている。

活動状況

現在、宗家ほか門下一同、作州津山藩伝来の剣術を正しく後世に受け継ぐべく、毎週二回、二時間から三時間にわたり修練に励んでいる。

●稽古場及び支部
▽岡山県勝田郡勝央町立武道場 養徳館
 〒709-4334 岡山県勝田郡勝央町太平台
待勇剣(清胸七箇之截合)待勇剣(清胸七箇之截合) 開祖今枝佐仲良台像開祖今枝佐仲良台像 秋元甚兵衛仲次の掛け軸秋元甚兵衛仲次の掛け軸